第3種旅行業起業立上げを商工会議所アドバイザーとして経験したノウハウ

平成23年に商工会議所の依頼によりタクシー会社が第3種旅行業を取得し、
運営する際に約半年間アドバイザーとしては入らせていただいた際の立ち上げについて経験を記しています。

 

アドバイザーを終えたのちも1年ほどは色々と相談ごとに乗ったりしておりましたが、
既に相当年数が経過し、
社員も充実され順調に経営されておられ、
またお客様にもお喜び頂いている様子を拝見し
携わらせて頂き本当に良かったと感じております。

 

 

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タクシー会社が旅行会社を始めるきっかけ

介護タクシーや介護事業所もしているタクシー会社が
高齢者のお客様をちょっとした旅行にお連れしようと考えられたのが
「高齢者・障がい者の"生き甲斐移動"サポートお出かけケアタクシー」というものでした。

新規事業と位置づけ、商工会議所が行ってる
「京都 知恵ビジネスプランコンテスト」に出展、そして見事受賞!

 

第3回知恵ビジネスプランコンテスト認定事業プランより抜粋
同社は、「移動」と「介護」を融合させた全国初の介護タクシーサービス「ケア&ケアタクシー」や、介護が必要な人のもとにヘルパーやケアドライバーが24時間対応で駆けつける夜間訪問サービスなど、タクシー事業とグループホームなど介護事業の一体運営に取り組んできた。現在、全乗務員の半数以上が2級ホームヘルパーの資格を有するなど、福祉介護に対する社内の意識も高まりつつある。 今回のコンテストでは、タクシー事業と介護事業で培った経営資源を生かし、新しい外出サポートプランを提案した。これまで、高齢者や要介護者、障がい者の通院や買い物をサポートするサービスはあっても、趣味や生きがいなどを後押しするような取り組みはなかった。「旅行に行きたい!」「映画や歌舞伎を楽しみたい!」 こうした潜在ニーズを掘り起こし、「生活に不可欠な移動」だけでなく、「人生を豊かにするお出かけ」をベッドtoベッドでサポートする。 同社では、新卒社員を中心に「Team Next」を編成。入社後3年間で「移動」「介護」「環境」をテーマにさまざまな社内部門をジョブローテーションさせ、その経験と斬新な感性で新たな企画を次々と生み出している。社内で体験ツアーを試行し、本プランのブラッシュアップやマーケティングを図るなど、すでに始動している。今後は、ツアー会社やレジャー施設などとの連携を図り、より質の高いサービスを提供していく予定だ。 高齢者人口はますます増加していくことが予想される。今まで無理とあきらめていた〝生き甲斐移動〟を現実のものへと変えるプランで、新たな顧客の創造が望めるに違いない。
同社はベット to ベットによる移動と介護の一体サービス「ケア&ケアタクシー」を全国で初めて展開。
単なる便利な移動手段の枠を越え、趣味や生きがいなど人生の豊かさを提供する「お出かけケアタクシー」。

その後、受賞者には商工会議所から各種支援が入り、
その中の一つがアドバイザー制度です。

今回の場合は旅行業資格が必要になる、
また既存の旅行業者で介護も受け持っているところがあればと白羽の矢が立ったのが私でした。

商工会議所のアドバイザーとは

もとも商工会議所の青年部で理事などの経験があり、
商工会議所の職員さんたちと仲良くさせていただいていたのがきっかけで
知恵ビジネスプランコンテストにて受賞された方の事業を
バックアップするためにアドバイザーとしておよびがかかりました。

ちょうど私が旅行会社をしていたのと、
その中でも少人数でご年配の方をお連れする小旅行を多く催行させて頂いていた為、
その経験を活かして介護タクシーのお客様にお声掛けし、
ジャンボタクシーを利用した小旅行をお考えの会社にピッタリということでした。

ライバル会社になるといえばそうなんですが、
私も何も知らず旅行会社を立ち上げた際に色々な旅行会社の方々から
惜しみなくノウハウを教えて頂いたのでできることは恩返しだと思いしてみよう!
という気持ちで引き受けました。

具体的には商工会議所が設定されたキックオフから旅行実施までの約3か月間、
10数回会社へ伺い、打合せや社員研修、マニュアル作成、事前調査(下見)、
チラシ作成など共にさせて頂きました。

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旅行会社としての研修「バリアフリー旅行成功のポイント」

バリアフリーとは

バリアフリーとはなんでしょうか?
バリアとは直訳すれば「障壁・防壁」となります。

これには物理的なものと心理的なものがあるように思えます。

フリーとは「解き放つ・解放」などとなります。

単純に言ってしまえば、主に障害者や高齢者に対するもろもろの障害・障壁を取り除く
となりますが、これが本当にできるかどうかです。

 

世間には、分かりやすい物理的なバリアはありありです。

通路に手すりが無い、階段がある、和式トイレや様式でも狭い・・・などなど
特に旅行に行けば非日常です。

外も歩きますし、歴史的建造物等はスロープなんてありません、
下手すれば高い段差が入り口からあり、建物自体の威厳を放っています。

 

見えないバリア、心理的なバリアは、何より私の心の中にあります。

何かというと失礼な話ですが、重度の障害者が相談に来られたら私は断ります。

させていただいたこともないのに、
私では対応できかねると勝手に思い込みついついお断りしてしまうのです。

そういう意味では弊社は本当のバリアフリー旅行をしているとはいけないのかもしれません。

ただ、できる範囲でお話を伺い、できる限りご希望に叶うよう努めてはいます。

 

おかしな話ですが、お客様の中にもバリアがあります。

これは「私なんか行けるはずが無い」「〇〇は無理」と思い込む気持ちです。

やる前からあきらめる気持ち、「温泉へ行きたいけど・・」「〇〇だけど・・・」
という言葉をよく耳にします。

こんな時、私はまずできる出来ないより、やりたい、行きたい、ことを聞き出すことにしています。

こちらもプロ、お客様より情報はありますので、
お客様が思われるより行けるところ、
できることは意外にあるものです。
「もう旅行は・・・」とお思いの方々でも心のバリアを取り除けば
まだまだ旅行は行けます。

どう取り除いていくかが課題となります。

 

行けるところに行く、行きたいところに行く

また最近ではバリアフリー施設も増え、
情報も色々な方法で入手できるようになりました。

そこでお客様は「ここならいけるかも?」
と思われて問い合わせいただくこともあります。

また同じように、「車いすですが、どこなら行けますか?」
とお問い合わせいただくこともあります。

 

旅行に行こう!というきっかけづくりとしては良いと思うのですが、
行ける所は増えたけど、本当にそこへ行きたいのか?という疑問が残ります。

本当にそこに行かれたいのか?
本当は〇〇に行きたいが、無理だろうと思いせめて・・・、
という気持ちをお持ちの方が多いです。

 

そこで、私はやはり、
どこに行きたいのか?
どんなことを体験されたいのか?
を根気強くお伺いします。

旅行とは?非日常を楽しむことだと思っています。

スロープがあり、平坦で、バリアフリートイレがあり、雨にも濡れない、
これではお客様が普段おられる場所と変わらないのでは?

本当は多少不自由でも自然の感じられる場所だったり、
ガタガタの石畳だったとしても歴史を感じられる社寺だったり、
多少濡れようとも大自然の滝や大杉を肌で感じられる場所へ行かれたいのではないでしょうか?

 

ただ、自分一人では行けない、
迷惑をかける、
などと思われて口に出されないのではないでしょうか?

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私たちにできること

お客様の状態を知る:障害の状態やご不自由な点を確認するとともに、思いも汲むことができれば素晴らしい旅行になることでしょう。

 

快適さを求めるか? 
ちょっと冒険を求めるか?
上記でも書きましたが、多少の非日常を味わっていただかないと旅行にならないので、
どこまで工夫できるかお客様と考えていきます。

出来ることを増やしていくことで、
「こんなこともできるかも?」
「こんなところでも工夫すれば行けるかも?」
と思って頂ければ幸いです。

 

私たちにできないこと

私たちはお医者さんではありません、
あくまでお客様をサポートしながら共に旅行に行くというスタンスを守ることも大切になります。

 

また、ご家族ほどお客様を熟知していない私たちは、
ご家族の思いやご意見をよく伺うことも必要になってきます。

 

上記を踏まえ、あまり不用意なことをしないで、
あらかじめ確認などを含めた十分な準備が必要になります。

 

万が一の場合

旅行保険は旅行会社として企画旅行ならどんな旅行でも必ず入っておくとして、
万一何か重大な出来事があた場合はすぐに病院へ行ける体制を作っておくことも重要です。

出来れば旅行の行程上または近くに救急病院がどこにあるのか
事前に確認しておくことが望ましいです。
何か起きた際は自分だけでなんとかしようとせず、
まずは近くの人に応援を頼ことを考えましょう。

 

お客様と楽しもう!

企画内容の説明では、お客様の状態に合ったものになっているかの確認も必要になります。

綿密な打ち合わせができれば、
当日はお客様と楽しむことを念頭に、
無難なことばかりより多少の冒険もできればしてみましょう。

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研修初めての旅行企画からチラシ作りまで

今回の場合は決まった施設の方限定の募集型モニター旅行となるので、
ターゲットとなるお客様を想定し、
企画を進めていくことになりますが、初めてのことばかりなので、
まずはこちらから企画3案を提案させて頂き、
それらについて検討、肉付けをして頂きました。

 

企画する際はどんな場合でも必ず、
「どんなお客様にどこでどういう風に喜んでもらえるか」
を想定してコース作りをすることが非常に重要になります。
出来るだけ「どんなお客様」というのが細部までイメージできてから取り組むのが望ましいです。

 

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企画3案

Aコース:多少石畳がある神社、バリアフリーになっている
観光施設、ホテルの昼食、車窓から楽しめる景色などを盛り込んだコース。

Bコース:少し遠出で車窓を楽しめ、栗拾い、牧場見学などを取り入れたコース。

Cコース:少々でこぼこはあるが車いすでも行けるお寺、
琵琶湖を渡ることで湖を車窓、道の駅から見学できるコース。

それぞれのコースを説明の後、色々と質問

Aコース

  • 宮司の講話を聴くことはできないか。または、芸能人奉納場所の案内はないか

結構料金言われることが多いので、
上得意さんで値段はこだわらないお客様の時しか考えたこと無いです。

ここではそれほど時間をとることも考えていないので、
さらりと案内すれば良いのではないでしょうか?
観光タクシーの方なら案内はなれておられると思うのですが・・・。

  • 館内ガイドはあるだろうか。駐車場はあるのか

駐車場はありません。近くの天龍寺駐車場を考えております。
館内は各階に案内の方がおられます。
平日の団体がいないときなら暇なのかおせっかいなくらい案内してくれますよ。

  • ホテルに駐車場はあるのか

ございます。

  • 広沢池で、どこでどんな映画やドラマが撮影されたかピンポイントで案内できるだろうか

池の東側、船着場の辺りでの撮影が多くあり、
悪者が切られて池に落ちるシーンなどが撮られていたと説明すれば、
「お~、あったような・・・」と言う反応になります。

Bコース

  • 雨天の時はどうするのか

少々の雨なら出来ます。雨合羽の用意が要ります。
雨の旅行はどんな時でも辛いですね、
特にこれは栗拾いですから車椅子の方は
ぬかるんだところに入ると大変です。
雨天中止した方が良いかもしれませんね。

  • 風車村に行くまでのトイレは

湖西道路を最後まで乗って(湖西道路にはトイレは無い)、
比良で降り10分ほど行くと「比良げんき村」があります。
ここにはバリアフリートイレなどあります。
アスレチックの場所からは琵琶湖が一望でき、気持ちの良いところですよ。

Cコース

  • お寺で、住職の講話を聴くことはできないか

講和を依頼したことが無いので、
必要なら確認しますが、
車椅子の方がおられると、
庭から上ることが出来ないので、
今回予定のツアーでは無理ではないかと思われます。

  • 門前のお店でショッピングの時間は取れないか

時間調整は可能です。
門前でも良いですし、
近くの道の駅も人気です。

  • 昼食は、「びわこ米プラザ」ではなく、「鮎家」が良いのでは?また、その場合バリアフリーはどうだろうか

鮎家は確かバリアフリーですが、
雰囲気はどうかと思われます。
折角少人数の旅行なのに、
団体と一緒に大広間でガヤガヤとしたところではもったいないのではないでしょうか?
お買い物に立寄りなら良いと思います。
(大きくて、スーパーみたいですよ。
私はこじんまりした道の駅などの方が、
土地の人との交流があったりで好きです。)

  • 湖岸道路を走行中、トイレの場所がわかるものはないか

今すぐは見つかりませんでした。
探しておきます。

共通の質問

  • 緊急の場合のもよりの病院は

110番が一番早いです。

  • 昼食の内容(メニュー)は

ある程度のめぼしはつけていますが、これからです。

  • この時間割りには、乗降時間に余裕はつくってあるのか

おおよその経験値で入れています。ジャンボタクシー程度なら、
それほど乗降に時間はかかりません。

  • 萬転さんの主宰ツアーでは、車中の過ごし方はどうしているのか(余興とかガイド)

お客様同士でお話されているときは聞き役で、
話の骨を折らないようにしています。

静かな時は土地土地の案内をします。

京都市内はある程度はなせるようになっておかなくてはいけないですね。

地方へ出る時は事前に簡単にパンフレットなどに目を通す程度です。

(全国津々浦々を知るつくすのは無理ですから)
バスの旅ではないので、
十分なことが出来ないのはお客様も承知、
まずはドライバーとして完璧にすること、その上で、
できれば案内が出来ると喜んで頂けます。

  • 各所で写真撮影の時間はあるだろうか

含んでいます。

  • コースにない場所に行きたいと言われたらどうしたらよいのか

車内全員の同意が必要です。
行きたくないけど・・・という顔をされているお客様が1人でもおられたら
止めておいた方が無難です。(後からクレームになります)
時間の確認も必要です。帰宅時間を管理されている方もおられます。

難しいですが、すごく喜ばれる場合もあるのでお客様によりますね。

 

などなど、企画書を見ればより具体的な疑問質問が湧いてきます。

これらを確認し合うことでより良い企画、コース作りができていきます。

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下見とリハーサル

ある程度机上でコース作りができたら、
次は実際に現場へ行くことで
渋滞など道路状況や移動時間、
お客様がどこで乗降されるのか、
移動に不便はないか、楽しい発見はないか、
案内はどのタイミングでどうするのか、
拝観券の購入・受け渡しはだれがどうするのか
などいろいろと分かってきます。

 

下見が終われば、戻ってコースの詳細を再検討。

細かなところまで作り上げ乗務員指示書や添乗員指示書も作成します。

 

最終的にはお客様に見立てたスタッフを引き連れてリハーサル。
具体的に車いすを押したり、
目に不自由な方を想定したり、
新たな発見が見えてきます。
ここまでくれば本番でも怖いものなし。

 

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チラシ作り募集広告の押えておくべき7つの基本ポイント

下見・リハーサルと同時並行で実際のチラシ作りにもかからせて頂きました。

細かい点は色々とありますが、ここでは旅行業法で必要な項目を挙げておきます。

  • 運送・宿泊・食事などの旅行サービスが明記されていること
  • 添乗員が同行するかどうかが明記されていること
  • 旅行代金{最低額と最高額}が表示されていること
  • 煮帝がきちんと明示されていること
  • 詳しい旅行条件を説明した書面を用意している旨の表示があること
  • 最少催行人数が表記されていること
  • 企画旅行業者の名称、登録番号が明確に表示されていること

その他、どんなチラシが見やすいのか、
お客様から見て食い付きの良いチラシの作り方などもアドバイスさせて頂きました。

その後、アンケート調査&お客様の声集め

チラシを配られる時点で、
アンケート用紙も作成しお客s間のご要望をできる限り吸い上げるようにしました。
アンケート結果は表にし、次回以降の企画のもととなります。

 

本番のモニター旅行は無事終えることができました。

お客様はに大変お喜び頂けたとのことで、
「次は何時?どこへ行く?」とお客様口々にお声をいただけ、
お客様、従事する側も全員が充実感を味わうことができたようでした。

 

モニター旅行後は、
お客様1件1件に再訪問し、
今回の旅行の良かった点、改善点を聞いて回りました。

大変楽しかったとのお声と共に、
「こんな旅行ができるのだったら、〇〇へも行きたい!」
といった積極的なご要望も多く出てきました。

 

その後は多くのお客様がリピーターになって下さいました。

また、再訪問し、
しっかりとモニター旅行について良い点を再確認していただけたことで、
お客様から介護施設内での良いうわさが広まり、
口コミでの宣伝効果抜群で順調な滑り出しとなりました。

 

プレスリリース「キャビックが日帰り旅行事業をスタート」http://www.kyo.or.jp/kyoto/pdf/z07_121003_cabik_kaiinpress.pdf

 

旅行業開業をお考えの方は下記にて
旅行業登録開業で失敗せず実績を積み重ねるヒントをお伝えしています。

 

こちらもご覧ください。

初めて旅行会社を開業するには現役旅行業者が語る実情・仕事内容を知ってから

 

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