初めて旅行会社を開業するには現役旅行業者が語る実情・仕事内容を知ってから

現役旅行業者が語る初めて旅行会社を開業する際に知っておきたい実情・仕事内容についてお伝えしています。

旅行会社といえばいまでもあこがれの職業の一つに数えられますが、インターネットがでてきてからすさまじい変化が起こり、大手であっても分社化、合併・統合を繰り返し試行錯誤の連続です。

小さな旅行会社のほうが機敏に動き変化し、現状に合わせられ、またインターネットの登場により広告宣伝費を最小限に、しかも世界に発信できメリットも多いです。

 

現在までの旅行業界

旅行会社をはじめてみたいとはやる気持ちはわかりますが、まずは今までの大きな流れを知り、これからを見据えてからはじめられてはいかがでしょう?

どこの業界でもそうであるように旅行業界にも大きなうねりが幾度となくあったようです。

昭和45年ごろ~

戦後から高度成長期へ時代に入り、
景気は上向き
団体観光旅行としての需要が高まり
旅行会社は成長期へ。

 

昭和45年、変動相場制となり、
団体旅行もさらに増え、
旅行の大衆化も進んでいきます。

 

この頃から自社の企画旅行として旅先の選定から宿や昼食立ち寄り先、乗り物の手配をすべてパッケージ化して利益を乗せて料金を決定する
主催旅行が流行り、そのスケールメリットを活かして収益も向上、いわゆる団体旅行の時代でした。

 

修学旅行をはじめ、
社員旅行、
農協の旅行、
婦人会や
老人会旅行など
市場規模を拡大していきました。

いわゆる「アゴ・アシ・マクラ付き」というものです。

お客様は集合場所にさえ来てもらえれば、あとは全てお任せで旅行が完結します。

この頃を知る添乗員の話ですと、
「1年間海外添乗ばかり行っていたら家が建つ」
といわれるほど、お客様はバンバンお買物をし、
そのコミッションがどかどかと入ったようです。

良い時代ですね~。

 

国内旅行でも、添乗員は旅館からここでは書けないようなすごい接待を受けていたと聞きます。

少し前の中国の方の団体旅行のような感じだったんでしょうね。

 

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昭和60年~

プラザ合意・バブル時代へ


イケイケ時代、みんな浮かれていましたね。
私は学生から社会人になったところという感じでバブルの恩恵はあまり受けていませんでしたが、
この頃は「マンハッタンを買い占める日本人!」と海外からもいわれるほどお金があふれかえり、
どんどん高いものが売れていった時代でした。

旺盛な消費と共に旅行商品も高級化していき団体旅行で旅行慣れしてきたお客様が増え、
より自分らしく、団体に縛られない
小グループの旅行や個人旅行が増えてきます。

平成12年~

インターネットの普及で旅行情報が豊富に直接お客様のもとに届くようになり、添乗員が旗をもって前を歩く団体旅行が減りました。

 

パッケージツアーも「AIR&ホテル」や「JR&ホテル」など飛行機や電車などの交通機関と宿だけを押えるいわいる「スケルトン型」というものが増えてきます。

現地の行動はお客様次第となってきます。

旅行会社としては収益が上がりにくい構造になってきています。

ここ10年の旅行業界の流れ

上記のように変わりゆく業界。

団体旅行がなくなるとは思えませんが、老人会、婦人会など大型団体のその母体自体が規模を縮小してきており、それらの旅行も以前なら大型バス10台、20台での移動だったものが、現在は1~3台で、という風に変わってきています。

社員旅行については、若い社員がついて来ないなどの理由で一時減りましたが、若手の社員も交流を求めてきていることで、また復活するところも見受けられます。

今までのような団体旅行さえしていれば儲けが出る時代では徐々にではありますがなくなってきているのは事実です。

しかも、大型団体になればなるほど、既存の旅行会社ががっちり太いパイプを作り押えているのでなかかな新参者が入る余地はありません。

 

昔のような新規営業で会社を回っても「これから新しく社員旅行をしよう!」というところに当たるのは至難の業で、苦労ばかりが先に立ちます。

弊社も社員を入れて新規営業をさせてことがありますが、半年間、1件の成約もなく辞めていったものが数名おり時代に合わないきつい仕事をさせたと反省しております。

インバウンド時代の到来

方や、昨今目立つのが外国人観光客です。

行政の対策として
「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2002」
に従い2002年(平成14年)から始まったビジット・ジャパン・キャンペーンが功を奏し、
円安と相まってインバウンドビジネス元年と位置づけられた2015年には訪日外国人観光客は、2020年の目標の2000万人に迫る1973万人を記録しました。

主に為替動向により、訪日外国人が急増、2012年は1ドル=70円台前後で推移していた米ドル/円のレートが2015年には1ドル=125円台まで円安が進みました。

 

単純に考えると100ドル持って日本に来て、7,000円分の物しか買えなかったのが、12,500円分変えるようになったのです。
1.78倍、何割引きでいうと56%引きにまでなたのです。
日本に来れば2012年の時と比べ全ての物が56%引きで買えるということになります。

あくまで単純計算ですが、ものすごいことです。

日本の良さを知ってもらう良いきっかけになり、また来たい、もっと色々と見てみたいと思って頂けました。

 

為替の影響を受けつつも、長期的にみると訪日客はこれからも増え続け、それに連動し、全体的な観光消費も増えていくことは間違いないと思われます。

 

「インバウンドは東京オリンピックまでだ」
という方がおられまましたが、世界の流れとしてそれは間違っています。

国連世界観光機構(UNWTO:UN World Tourism Organization)によれば、
2010年における国際観光客数は9.4億人
5年後の2015年には11.8憶人
さらに5年後の2020年には13.6億人
2030人には18.1憶人に達すると予想されています。

しっかりと数字が裏付けしています。
日本だけがここから外れることは考えられないでしょう。

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着地型観光のはじまり

これまでの国内旅行というと、
発地である東京や大阪が企画した「観光地周遊型」をパンフレットで販売するスタイルが主流でしたが、
欧米式「滞在型」旅行の思考が高まっていることやインターネットの普及により、
「自ら調べて」「より自分のスタイルに合った」旅行を買いたいというニーズがでてきています。

ただ社寺仏閣を見て回るだけより、色々な体験を通じ、その地域をより深く知り肌で感じたいという方が増えてきています。
その結果、「現地の人たち」が、
「地元ならではの素材・人脈」を活用して企画した
「現地発着」型ツアーの人気が高まりつつあります。

ただ、これらはまだ始まったばかりで、確立されたものがなく、法整備も平成30年1月にやっと資格等が出来上がったというところです。

今からどんどん増えてくることが予想されます。

上のインバウンドのお客様、日本人の地方のお客様、両方からの流入で受入れ体制を整えればこれから新たな儲けの柱となります。

詳しくは下記のページもご覧ください。

 

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現在の旅行業界とこれからの旅行会社の仕事

ここまでは現在までの流れを書いてきました。
ここからは現状と対策。
そして今後どうなっていくのかを考えていきましょう。

現在の旅行業界

私の回りでの業界でいうと、ご高齢の経営者が今までの顧客をなんとかつかんで経営しているところが結構見受けられます。

実際に廃業されるところもどんどん出てきています。

 

一方、数字で見る旅行業登録数は横ばいもしくは微増となっています。

これは現在、入れ替わりの時期で既存の旅行会社が退き、新しい旅行会社がどんどん入ってきていることを表しています。

バス事故による法改正でのバス料金の改定により、新聞媒体などを中心としたバスツアーは減少、大型団体も個々の団体自体の規模が縮小してきています。

以前のようにバス10台、20台での旅行はほぼ姿を消し、それに合わせ、旅館やホテルも大型の宴会場を無くし、小宴会場や、個人向けの個室を増やしているところが増えました。

部屋についても割安な大部屋より、露天風呂付きの高級な単価の高い個人向けの部屋がもてはやされています。

 

集客方法については、既存の団体旅行へ来て頂いたお客様からの紹介を増やしていくスタイルとインターネットを利用し、フェイスブックやツイッターなどのSNSやブログ、ホームページなどを駆使した顧客作りが中心になってきています。

以前のように足しげく通う新規営業ではほぼ新規顧客獲得は難しい時代となりました。

 

大手旅行会社においても、各部門の統廃合、実店舗の廃止などにより人員整理が進んでいます。

いま、人員を求めれているのはインターネット部門のみではないでしょうか?

実店舗の廃止により、カウンター営業がどんどん少なくなってきていて、カウンターがある旅行会社では整理券を配り待っていただくほどです。

が、カウンター営業には時間と労力がかかる割に実利が少ないのが現状です。

 

昔ながらの旅行会社は
インターネットに仕事を取られた!
といいますが、時代がそうなんです。

商店街に店を構えて昔は人通りも多く商売になった店がバイパスができたり、大型店舗ができたりして商店街に人通りが無くなり客がいなくなったのにそれでもそこから離れないそれと同じことだと思います。

 

人通りが無くなれば、人が多く集まる大型店舗に店を構えればいいんです。

インターネットをお客様が見るならインターネット上にホームページを持てばいいんです。

 

今やホームページを持たない会社はこのネット社会では存在しないのも同然だと思います。

検索して出てこないような会社に仕事を頼みます?
ご近所で顔見知りならいざ知らず、新規のお客様はまず連絡もしないでしょう。

 

かたや、
例えば旅行に行こうと思い、
「自分の住んでいる地域+旅行会社」で検索し、
一番最初に上ってくる旅行会社で、
しかもホームページが見やすくキレイだったら
よし、一度連絡してみよう!
となりませんか?

 

ホームページの凄いところはご近所のみならず世界中の誰でも見れるというところです。

英文でホームページを作れば海外からの問い合わせもあります。

弊社のホームページでは地方のお客様からの問い合わせが大変多いです。

これもインターネットが無い時代には考えられないことですが、今ならどこのお客様でも受付できます。

 

これからの旅行会社

ズバリ、
これからの旅行会社はスピードが勝負の時代に入ります。

今や、
宿は楽天やトリバゴ、HOTELS.comなど様々なOTA(オンライン・トラベル・エージェンシー)にてスマホでも簡単にその場で予約できます。

飛行機も各航空会社のホームページからすぐに空きや料金の検索から予約までできます。

JRについてもスマートEXの利用で通常より安く予約でき、
しかも何度でも変更ができてしまう。

これらが全てちょっとした空き時間にスマホでできるんです。

これに慣れたお客様がわざわざ足を延ばし旅行会社へ出向き、何時間もかけてカウンターで予約するなんてことはよっぽど困ったこと、もしくは複雑な旅行の手配以外考えられません。

 

時代が変わったのです。
旅行会社も変化を求められています。

 

今までの旅行会社はJRの切符1枚から世界一周まで何でもしましたが、
これからはあなたが一番得意とする分野に限りその分野のお客様だけを呼び込み
「○○のことなら任せとけ!」といえるようになり、しかも即答ですぐに手配、又は企画ができる状態を作っておく。
専門性これが必要になります。

例えば
「岡山での観光はお任せ!あなたの知らない〇〇へご案内。宿、バス、タクシーの手配もこちらで全て致します」

「お子様連れのグアム旅行ならお任せ!年齢別の観光名所や安心できる託児所まで全て手配します」
など
他社とは違うオンリーワンを目指します。

「そんな~、それだけでやっていけるの?」
とお思いのあなた!
先ほども書きましたが、全国、全世界の方がインターネットで常に何かを検索しています。
「なんでもできる旅行会社です」とうたっても誰も見てくれません。

特異性があるからこそ見てもらえますし、信用してもらえます。

たとえ岡山に行く旅行者が千人に一人や万人に一人でも
子供連れでグアムに行くお客様が千人に一人や万人に一人でも
あなたの住まいの地域の話ではなく、日本中、又は世界中の中の話なので必ずお客様はいます。

 

インバウンド、着地型観光はこれからも増え続けるでしょう。

それに合わせすぐに予約できるよう旅行のパッケージ化が望ましいです。

 

及び、
御社、あなたにしかできない旅行・ガイドを考える必要があります。
誰でもできる旅行なら他社と競合になり、料金勝負となり利益に繋がりません。

御社、あなたにしかできないものなら料金はいくらで設定してもそれがスタンダードとなります。

 

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