異業種からの参入で、旅行会社をしようと思われている方へ
私も2004年の時点ではそうでした。
中古車販売業をしていて、突然「旅行会社をやってみよう!」と思い立ち旅行会社を開業しました。
その時は勢いだけで始めましたが、いざ旅行会社を始めてみると分からないことだらけで困りました。
- 旅行申込書って、どんなの?
- バス会社はどうして手配するの?
- 宿や昼食場所はどこが良くて、いくらくらいであって、どうやって連絡を取るのが正解?
- そもそも、旅行会社ってどういう仕組みでいくらくらい儲かるの?
などなど
何もわからず始めてしまっていました。
私が旅行業を開業したころは、旅行業への異業種参入などほとんどありませんでした。
旅行業を新たに開業される方は皆さんどこかの旅行会社に勤めていて、ノウハウも持っていて、顧客も持っている方ばかりでした。
初めて旅行業協会に伺った時も「で、どこにいたの?」と聞かれ
「???、中古車屋していました」と答えたら
「???、中古車屋? 旅行業のことは知らないの?」という感じでした。
旅行会社のことも知らずに、よくやろうと思ったね、といったところでしょうか。
私自身は、自動車販売も何もわからず、でも中古車屋ができたのだから、きっと旅行会社もできるだろう、くらいにしか思っていませんでした。
有資格者を雇い入れ、協会に入会することで許認可申請の方法などを教えてもらい、何とか旅行会社としての登録は取れました。
しかし、いざ旅行業を始めてみると、当たり前ですが実務はさっぱりわからず。
雇い入れた”旅行業務取扱管理者”の資格保持者だけが頼りでしたが、資格を持っているのと実務ができるのは別でした。
そこから旅行業の勉強を!と思いましたが、本屋でいろいろと見て回っても資格取得のための本しかありません。
唯一あったのが、旅行業の業界地図みたいなもので、大手のシェア争い的なことがメインに書かれていたと覚えています。
ほとんど実務に対しては役に立ちませんでした。
ノウハウを得るためにしたこと
何もわからないまま旅行会社を開業しましたが、店舗をもったのでお客様はポツポツと来てくださいます。
そこで、頼るのは旅行業の登録を取る際にお世話になった旅行業協会です。
旅行業協会自体は旅行会社をしているわけではないので、旅行業のノウハウなどはありません。
協会に行って、同業者を紹介してもらったのです。
つまりは、地元の旅行会社、ライバルです。
頭を下げて、菓子箱をもってライバルである旅行会社を回りいろいろとノウハウを教えてもらいました。
1件の旅行会社で長居すると迷惑になるので、質問は1つか2つにして、丁寧にお礼を言い、また違う旅行会社にいって次は違う質問を投げかけます。
当初、1ヶ月ほどはこんなことを繰り返していました。
ライバルであるはずの他の旅行会社も私があまりにも何も知らなさ過ぎていろいろと教えを乞うことができました。
インバウンドや着地型観光の盛り上がりで異業種参入が増えた
平成16年(2004年)、時の首相小泉純一郎元首相が、ビジット・ジャパン・キャンペーンを打ち出しました。
これが年数を重ねるごとに功を奏し、外国人旅行客が増え、「インバウンド」という言葉が一般的になりってきました。
また2008年のスマホの登場によりあらゆる人がネットに接続できる環境が揃うことで、「着地型観光」が脚光を浴びるようになってきました。
平成24年(2012年)より地域限定旅行業という旅行種別ができ、また第3種旅行業でも一部募集型企画旅行ができるようになるなど規制緩和が進みました。
規制緩和も進み、「インバウンド」「着地型観光」「地域観光」という言葉が一般的になってくるにつれて、旅行業界への異業種参入も増えてきました。
この頃から私は”異業種参入の先陣”として商工会議所から旅行会社へ新規参入される業者へのサポートを依頼されるようになりました。
また、業界の中でも組合の役員を拝命し、旅行業界の中で新規参入してくる方々が苦戦していることを目の当たりにしてきました。
異業種交流会でも旅行業をめざす方からサポートの依頼があり、一緒に取り組んだ経験もありました。
「旅行業開業からスムーズな運営への道のり」パーフェクトガイド執筆
様々な経験から、旅行業界へ新規参入される方へのお手伝いでもっとできることが無いかと考えるようになりました。
そこで思いついたのが業界のことや実務のことを書いたノウハウ本です。
実際、私が開業時に探し求めていたものの世には無かったもの。
無いなら自分で作ろう!と思いました。
構想から半年ほどかけて執筆し、100ページ超の本が完成しました。
本を読んでもらうだけでなく、実際に弊社で使っている様々なテンプレートも付けることで、スムーズに開業できると考えました。
現在は、開業の為のセミナーもしていますが、その中で受講者の方から「失敗談なども教えて」との要望があったので、「失敗談をまとめた冊子」もお付けすることにしました。
また、メールサポートも受け付けています。
詳しくは下記ページをご覧ください。