「手配漏れ」
怖い言葉です。
まだ旅行業界に入ってない方はイメージが湧かないかもしれませんが、
1件の旅行について様々な手配をする際に、
何らかの理由により“手配ができていない”状態を言います。
製造業でいえば、お客様から発送頂いているのに、製造ラインに届いていない
レストランでいえば、お客様がオーダーしたのに、調理に回っていない
状態です。
当日になって、お客様がご旅行の際に手配できていないとなると
“乗り物に乗れない”
“宿泊できない”
“食事が無い”
などととんでもない事態を引き起こします。
冷や汗どころではすみません。
しかし、これは誰にでも起こり得ます。
【なぜ手配漏れが起きるのか?】
手配ミスが起きる背景には、いくつかの典型的な原因があります。特に初心者の方は、次のポイントに注意が必要です。
メール・LINEだけのやり取り テキストベースのコミュニケーションは便利な反面、誤認識や見落としが発生しやすいです。言ったつもり、聞いたつもり、書いたつもり…これらが積もるとミスに直結します。
確認不足・思い込み 「前と同じ日程だから大丈夫」「去年と同じ流れでいい」といった思い込みが危険です。一件一件、ゼロベースでの確認が必須です。
手配が多くなったときの管理不全 手配件数が多くなると、どうしても確認がおろそかになります。複数案件が並行して進行しているときほど、管理体制の整備が重要です。
【ミスが発覚したとき、信頼を失わない対応とは】
どんなに気をつけていても、ヒューマンエラーは起こるものです。大事なのは「ミスをゼロにすること」よりも、「ミスが発覚した時の対応力」です。
以下の3つを心がけてください:
- 即時対応と謝罪 まずはスピードです。謝罪とともに、代替案を提示できるかが鍵です。時間が経てば経つほど信頼回復が難しくなります。
- 責任の所在を曖昧にしない お客様に対しては「こちらの手配ミスです」と明言し、責任逃れの姿勢を見せないことが大切です。
- 代替案は「上位互換」 手配できなかった代わりに、ワンランク上の宿やサービスを用意することで、不満を緩和できます。
【同じミスを繰り返さないために:仕組み化のススメ】
- チェックシートの活用 エクセルで作成した「手配チェックリスト」に、日付、時間、宿泊施設、交通機関、食事、ガイドなど、必要事項をすべて網羅。毎回印刷して確認・保管しています。
- ダブルチェック制度 社内スタッフやパートナーと手配内容を必ず2人で確認する体制にしています。一人では気づかないミスも、複数の目でチェックすることで防げます。
- Googleカレンダー+通知アラート クラウド上でチームと共有できるGoogleカレンダーを活用。手配日と確認日を別々に登録し、アラート機能で通知するようにしています。
- お客様確認書 すべての手配が完了した時点で「最終確認書」をお客様に送付。日程、人数、宿泊、食事などを「お客様自身にも確認してもらう」ことで、トリプルチェックになります。
【実践ノウハウが学べる!旅行会社起業塾セミナーのご案内】
手配漏れの怖さ、対応のポイント、再発防止の仕組み…。この記事でご紹介した内容は、ほんの一部です。
私が主催する「旅行会社起業塾セミナー」では、こうしたリアルな失敗談や成功事例、実務ノウハウを体系立てて学ぶことができます。
例えば、
- 第1部第2講では、「旅行の種類と利益の出し方」
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