旅行業を開業・運営する際に小さな旅行会社がやってはいけないこと

旅行会社を開業すると結構色々なことができます。

JRの切符1枚の手配旅行から、世界一周のような旅行、

人を集めてのツアー募集、町内会や社員旅行、

地域に根ざした着地型観光などなど。

 

また、お客様からも様々なお問合せが来ます。

送迎バスの手配、大規模イベント企画への参画、

特別な観光などでの各所の貸切依頼など。

 

やっていて楽しいもの、利益ができるもの、

人とのつながりが持てるもの、

顧客リストが得られるもの、

など単純に目先の利益追求だけではない様々なメリットもあったりします。

 

但し、

何でもかんでもやるのは大変です。

ノウハウの蓄積にはなりますが、広く浅くになってしまいます。

毎回たくさんの依頼があるなら従業員を増やしてどんどんやっていくことも可能ですが、

それぞれの仕事がポツポツとあるというのが現実だと思います。

 

そこで、今回のお題に入ります。

 

標的市場の選定(ターゲティング)

上の例でいうと、

「JRの手配をがんばる」のか、

「世界旅行ばかりしたい」のか、

「募集型ツアーをしたい」のか、

「町内会旅行」又は「社員旅行」をしたいのか、

「すべてを網羅させたい」のか、

を決めることを市場の細分化といいます。

 

どこの市場(しじょう)、つまりはどんなお客様、どんな旅行

で勝負したいのか?ということです。

 

大手は資力も人材も豊富なので、全市場に対し網羅的に開拓していきます。

 

では、中小零細の旅行会社も大手と同じことをして勝てるのか?

残念ながら勝てるわけがありません。

たった数名の社員で日本全国のあらゆる手配、

及び海外の隅々まで即座に手配などできるはずもなく、

大型案件で数千万円を立替するなんてこともできませんよね。

 

ではどうして大手と戦うのか?

勝つ方法は?

 

これが、標的市場の選定(ターゲティング)になります。

戦争でイメージしてもらうとわかりやすいのですが、

大きな広場で相手は千人の兵、こちらは10人だとして、勝てる気がしませんね。

では、こちらが地理などを良く知っている山間部で千人の兵が攻めてきたとしたら・・・。

工夫次第では勝てるかもしれません。

ある種、局地戦、ゲリラ戦に持ち込むことで大きな敵とも互角に戦えるんです。

これを商売として考えた場合に、

市場を細分化し、

自分の得意とする分野に絞り込み

お客様に喜んで頂く一工夫をすること

「小さな旅行会社だからこそできること」

を増やしていくことで、

大手を含め他の旅行会社に勝つことができます。

 

 

これをマーケティングでいうと

「ポーターの戦略モデル」や「エーベルの標的市場の選定方法」

ということになります。

中小零細企業は「ポーターの戦略モデル」では差別化集中戦略を、

「エーベルの標的市場の選定方法」では全市場浸透型以外のものを選択するのが最善の道です。

全てのお客様に喜んでもらおうとする際のワナ

間違っても、

「安くで、みんなに喜んでもらおう(多くの市場を取りに行こう)!」

なんてことを考えてはいけません。

旅行会社を起業しようとお考えの皆さんは、

結構ボランティア精神旺盛な方が多いので、

「できるだけ安くして、多くの方に喜んでもらおう」と考える方が多いです。

 

一見、良い考えのように思いますが、

これでは他社との差別化が値段だけになってしまい、

低価格競争に陥ります。

地域の他の旅行会社も巻き込み消耗戦となり、全体が疲弊してしまいます。

“薄利多売”や“万人受け”する旅行商品は作っても

たとえお客様が一時的に喜んだとしても、それは安さで喜んでいるだけで、

あなたの会社、あなたの企画だから喜んでいるのではありません。

必ずどこかにひずみが生まれ、無理が表面化してきます。

 

更に老若男女全てのお客様に等しく喜んでもらう旅行なんてほぼ作れません。

本来、万人受けする旅行など存在せず、

若い人ならインスタ映えする観光施設や、史跡ばかりよりオシャレなカフェも行きたいでしょう

でも、お年寄りなら、そんなことより、早めに宿についてゆっくりと温泉三昧の方が良いでしょう

お子様のいる家族連れなら、遊園地やいろいろな体験ができる施設を回りたいでしょう

仮にこれらをすべて詰め合わせた旅行は、誰にも満足いくものではないことは

容易に察しがつきますよね。

 

若者には若者の

お年寄りにはお年寄りの

ファミリーにはファミリーの

それぞれにあった旅行形態があるのです。

 

“誰に喜んでもらいたいのか”

ターゲットを明確にした旅行商品を作らないと

もしくはターゲットを明確にした旅行会社にならないと

お客様は選んでくれません。

 

小さな旅行会社では多くのことはできないと覚悟し、

自分の得意なこと、できそうなことを最大限活かした取り組みが必要になります。

これが“差別化”となり、「○○の旅行なら、あそこにお願いしよう」となります。

 

 

ターゲットを絞った差別化戦略

これがこれからの生き残りの道だと考えています。

 

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