
旅行業界で新しく起業しようと考える方々にとって、最大の関門の一つが「どうやってお客様を集めるか」という広告戦略です。
大手旅行会社のように潤沢な広告費用があるわけではありません。
だからこそ、小さな旅行会社ならではの戦略が必要です。
本コラムでは、私自身がゼロから旅行会社を立ち上げた経験をもとに、小さな旅行会社が実践すべき広告戦略について具体的に解説していきます。
目 次
1. 広告に頼らない「マーケティング」の考え方
まず最初に知っていただきたいのは、広告はあくまでマーケティングの一部であるということです。
マーケティングの目的は、セールス(売り込み)を不要にすること。
つまり、見込み客が自ら「この会社に旅行をお願いしたい」と思ってもらえる状態を作るのが理想です。
そのためには、「誰に」「何を」「どのように伝えるか」という基本を押さえることが重要です。
これは、STP戦略(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)と呼ばれる考え方で、広告戦略を立てる上でも非常に有効です。
2. ターゲットを明確にする
旅行業と一口に言っても、手配旅行、受託販売、主催旅行、受注型企画旅行、着地型旅行などさまざまな種類があります。
この中で、あなたの会社は何を得意とし、どんな人に提供したいのかを明確にしましょう。
例えば、私の会社では当初、高齢者の少人数旅行に特化しました。
ターゲットが明確であるほど、広告の反応率は高まります。
3. 小さな旅行会社向けの広告手法
3-1. チラシ・DM(ダイレクトメール)
チラシの反応率は平均0.7%、新聞折り込みは0.3%と言われています。
決して高くはありませんが、地域密着型ビジネスには有効です。
反応率を上げるコツ:
- ターゲットを絞る(地域・年齢層)
- メッセージを一目で伝える(Z読み、0.3秒で伝わる内容)
- 顧客情報の取得を目的にする(問い合わせ促進)
- 効果測定と継続がカギ
3-2. ホームページとSNS
現代の広告戦略において、ホームページは名刺以上の存在です。
ただ作るだけでなく「見てもらって売上につながる」設計が必要です。
キーワード検索を意識して、「地域名+旅行+ニーズ」に合ったページを複数用意しましょう。
また、FacebookやInstagram、LINEといったSNSとの連携も集客に効果的です。
3-3. PUSHマーケティング
メールアドレスを取得して情報提供を行う「PUSHマーケティング」は、小さな旅行会社にとって非常に効果的です。
販売の80%はここから生まれるというデータもあります。
- メールセミナー、メルマガの活用
- 問い合わせ後のステップメール(自動配信)
- GIVEの精神:売り込まずに有益な情報を提供
4. マスメディアを使った戦略
新聞・テレビ・ラジオなどのマスメディアは敷居が高く感じるかもしれませんが、地方紙や地域番組であれば可能性は十分あります。
ポイントは「ニュース性」と「地域性」。新しい取り組みや社会貢献性のあるツアーは取材対象としても魅力的です。
プレスリリースの書き方やマスコミ対応のコツについては、セミナー内でも詳しく解説しています。
5. 継続こそ最大の武器
広告は一度出せば終わりではありません。反応を見て改善し、継続していくことが成功の秘訣です。
私の経験でも、最初はほとんど反応がなかった広告が、半年後に何件もの問い合わせにつながったことがあります。
まとめ
小さな旅行会社が成功するための広告戦略は、「大手と同じことをする」ことではなく、「自分たちの強みとターゲットを見極めて、適切なメッセージを適切な手段で届ける」ことに尽きます。
そして、広告はあくまでマーケティングの一部に過ぎません。お客様との信頼関係を築き、「またお願いしたい」と思ってもらえるようなサービスを提供することが、最終的には最大の広告になります。
旅行業をこれから始める皆さまにとって、このコラムが少しでも参考になれば幸いです。
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